【肥料】春のスタートダッシュを決める!2月の盆栽に必須の「寒肥(かんごえ)」とは?

寒肥の成果 お手入れ
寒肥の成果

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まだまだ寒い日が続く2月。 盆栽たちは静かに眠っているように見えますが、実は土の中では、来るべき春に向けて着々と準備を進めています。

この時期、私たち愛好家が絶対にやっておくべき最も重要な仕事の一つ。 それが「寒肥(かんごえ)」です。

「冬に肥料なんてあげていいの?」 「根っこが焼けてしまわない?」

そう不安になる方もいるかもしれません。しかし、正しく行えば、寒肥は春の芽吹きや花付きを劇的に良くする魔法の杖になります。

ただし、「今年植え替えをする木」には不要など、いくつか守るべきルールがあります。 今回は、失敗しない寒肥のやり方と、その驚くべき効果について解説します。

なぜ、この寒い時期に肥料が必要なのか?

寒肥のメカニズム図(イメージ)
寒肥のメカニズム図(イメージ)

春になると、盆栽は一斉に新芽を出し、葉を広げ、花を咲かせます。 この爆発的な成長には、莫大なエネルギーが必要です。

では、そのエネルギーはどこから来るのでしょうか?

それは、「前年の秋に蓄えた貯金」と、「春一番に根から吸収する養分」です。

しかし、春になってから慌てて肥料をあげても、すぐには効きません。 そこで、まだ寒い今の時期に、ゆっくりと効き始める肥料をあらかじめ土に仕込んでおくのです。

これが「寒肥」の正体です。いわば、春の活動に向けた「エネルギーの事前予約」ですね。

「寒肥」に使う肥料の絶対条件

有機質固形肥料
有機質固形肥料

寒肥には、どんな肥料でも良いわけではありません。 絶対に守るべき条件があります。それは、「ゆっくり効く有機質肥料」を使うことです。

  • 〇 有機質固形肥料(油かす、骨粉入りなど)
    • 土の中の微生物によってゆっくりと分解され、じわじわと根に吸収されます。根を傷める心配が少なく、効果が長続きします。これが寒肥のド定番です。
  • × 化成肥料(白い粒状のものなど)
    • 水に溶けてすぐに効き始めます(速効性)。休眠中の根には刺激が強すぎて、最悪の場合「肥料焼け」を起こして根が枯れてしまいます。春以降の追肥(ついひ)に使いましょう。

2月の寒肥が「特に」効果的な樹種リスト

すべての盆栽に効果がありますが、以下の木を持っているなら、優先的に寒肥をあげてください。春の結果が目に見えて変わります。

1. 花物盆栽(はなもの) 春一番に花を咲かせるため、最もエネルギーを消費するグループです。「花疲れ」を防ぎ、来年も咲かせる体力をつけるために必須です。

  • 代表種: 梅(ウメ)、桜(サクラ)、木瓜(ボケ)、長寿梅(チョウジュバイ)、藤(フジ)など

2. 実物盆栽(みもの) 花が咲いた後、実を大きく育てるために長期間のスタミナが必要です。今のうちに土壌を肥沃にしておくことが、秋の収穫を左右します。

  • 代表種: 姫リンゴ、カリン、老爺柿(ロウヤガキ)、ピラカンサなど

3. 植え替えをしない落葉樹 今年植え替えをお休みする予定のモミジやカエデです。寒肥を効かせることで、春の「芽出し」の勢いが強くなり、葉の色艶が格段に良くなります。

  • 代表種: モミジ、カエデ、ケヤキ、イチョウなど

※補足:松柏類(松や真柏)は? 黒松や五葉松などは、まだ休眠が深いため急ぐ必要はありません。3月中旬〜下旬頃、少し暖かくなってからスタートするのが安全です。

実践!寒肥のやり方 3ステップ

作業はとてもシンプルです。晴れた日の午前中に行いましょう。

STEP 1:場所を決める 肥料は、幹の根元(幹の真下)には置きません。 根の先端(一番水を吸う場所)は、鉢の縁(ふち)の近くにあります。 鉢の縁に沿って、等間隔に3〜4箇所、場所を決めます。

穴を掘って埋める
穴を掘って埋める

STEP 2:穴を掘って埋める 置くだけでも良いのですが、軽く埋めた方が分解が早まり、匂いや虫の発生も抑えられます。 割り箸などで土に浅い穴(1〜2cm程度)を掘り、そこに肥料を入れ、軽く土を被せます。

STEP 3:水をかけて「スイッチ」を入れる【重要】 ここが一番のポイントです。 有機肥料は、水分を含まないと微生物による分解が始まりません。 埋め終わったら、必ずたっぷりと水をやり、肥料を湿らせてください。 これで分解スイッチがONになります。

⚠️ 注意!寒肥を与えてはいけない木

寒肥を与えてはいけない木
寒肥を与えてはいけない木

良かれと思ってやったことが、逆効果になる場合があります。 以下の木には、今は肥料を与えないでください。

1. 今年、植え替えをする予定の木 これが最大の注意点です。 これから土を入れ替えるのに、今肥料を埋めても数週間後に捨てることになります。 また、植え替え直後の切った根に肥料が触れると、根腐れの原因になります。 植え替え予定の木は今回パスして、植え替えが終わって1ヶ月経ってから新しい肥料をあげましょう。

2. 弱っている木、病気の木 人間と同じで、体調が悪い時にステーキを食べさせるとお腹を壊します。 まずは肥料ではなく、活力剤(メネデールなど)で体力を回復させるのが先決です。

まとめ:春の笑顔のための「土への贈り物」

寒肥は、地味で目立たない作業です。 しかし、土の中でゆっくりと分解された肥料は、春の暖かさと共に目覚めた根っこにとって、最高の「朝ごはん」になります。

  • 2月中旬〜下旬に行う。
  • 必ず「有機質固形肥料」を使う。
  • 植え替え予定の木にはやらない。

このルールを守れば、春の新緑の色艶や、花の咲きっぷりが驚くほど変わります。 未来の美しい姿を想像しながら、土への贈り物をしてあげてください。

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