糸魚川真柏は非常に丈夫な樹種ですが、将来の盆栽作りを見据えるなら、最初の「挿し木」でのひと手間がその後の根張りを左右します。今回は、植物の活力を引き出し、発根を強力にサポートするこだわりの手順をご紹介します。

穂木の準備と活力アップ
まず、親木から採取した穂木を整えます。ここで重要なのは、切り口の乾燥を防ぎ、細胞を活性化させることです。
- メネデールの活用: 「発根のスイッチ」を入れるため、100倍に希釈したメネデール水溶液を準備します。
- 12時間の水揚げ: カットした穂木をこの水溶液に12時間しっかり浸します。これにより、組織の隅々まで水分と鉄分が行き渡り、挿した後の萎れを最小限に抑えることができます。
※1時間程度でも大丈夫です。
発根率を高める「V字カット」の技法
水揚げが終わったら、次は切り口の処理です。ここが最も技術を要するポイントです。
- 鋭利なカッターを使用: 細胞を潰さないよう、消毒済みの鋭利なカッターを使用します。
- Vの字に切り込みを入れる: 穂木の基部をVの字(クサビ型)に薄く削ぎ落とします。こうすることで形成層が露出する面積が増え、どの角度からも根が出やすい状態になります。

発根促進剤「ルートン」の塗布
削り出したばかりの新鮮な組織を守り、発根を促すための処置を行います。
- ピンポイント塗布: Vの字に切れ込みを入れた部分に、発根促進剤であるルートンを薄く塗布します。多すぎると逆に腐敗の原因になることもあるため、切り口にまんべんなく付着させるのがコツです。

繊細な「挿し」の作業
せっかく丁寧に作った切り口や薬剤も、土に挿す時に剥がれてしまっては意味がありません。
- ピンセットの活用: ピンセットで穂木を挟み、土の中へ誘導します。
- 切り口を保護して深く挿す: 土の抵抗でV字の切れ込みやルートンが剥がれないよう慎重に、かつ倒れないよう深く挿し込みます。
ポイント: 挿した後は、指先や竹串で周囲の土を軽く押し、穂木と土を密着させてください。隙間があると発根したばかりの根が乾燥してしまいます。

その後の管理
挿し木が終わった後は、直射日光の当たらない明るい日陰(半日陰)で管理します。 真柏は乾燥に強いですが、挿し木直後は湿度が重要です。こまめな葉水(霧吹き)をしてあげると、成功率はさらに跳ね上がります。
数ヶ月後、青々とした新芽が伸び始める瞬間を楽しみにしていてくださいね。
動画解説
大好きな盆栽系YouTubeの【盆栽Q】チャンネルの動画です。いつも楽しく見ながら盆栽の勉強をしています。
追加していく挿し木

今日(2026年4月8日)も数本の挿し木を行いました。水枯れや挿し木が動くことがダメなので表面を水苔で多いました。これが吉と出るか凶と出るかを見届けます!




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