「梅」じゃないけど縁起良し!年に何度も咲く「長寿梅」の育て方と魅力

長寿梅 お手入れ
長寿梅

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「長寿梅(ちょうじゅばい)」 その名前の響きから、敬老の日や還暦祝い、結婚式の引き出物など、「縁起の良い贈り物」として盆栽界で不動の人気を誇る樹種です。

小さな光沢のある葉、古木感のあるゴツゴツした幹、そして可愛らしい赤い花。 その姿はまさに「和」の心そのものですが、実はこの木、梅の仲間ではありません。

「えっ、梅じゃないの?」 そんな驚きの正体から、年に何度も花を楽しめるお得な性質、そして枯らさないための必須テクニックまで。 初心者からベテランまで愛される、小品盆栽の王様「長寿梅」の育て方を徹底解説します。

長寿梅
長寿梅

その正体は「梅」ではなく「ボケ」

名前に「梅」とついているので、多くの人が「ウメの仲間(サクラ属)」だと思っていますが、長寿梅の正体は「クサボケ(草木瓜)」の変種です。

つまり、「ボケ(木瓜)」の仲間なのです。 ではなぜ「梅」と呼ばれるようになったのか? それは、

  • 花が梅に似ていて可愛らしいから
  • 葉も小さく、梅のように品があるから
  • 「長寿」という言葉を足して、縁起物として売り出したから と言われています。

このネーミングセンスは大成功し、今では本家のボケよりも盆栽としての知名度は上かもしれません。

最大の魅力:四季咲き性(しきざきせい)

普通の梅や桜は、春に一度咲いて終わりです。 しかし、長寿梅のすごいところは、「春と秋、年に二度(調子が良ければそれ以上)咲く」という点です。これを「四季咲き性」と呼びます。

特にメインの開花期は春(2〜4月)と秋(10〜11月)。 真冬や真夏以外は、パラパラと常にどこかで花が咲いているような状態を楽しめます。 「いつ見ても花がある」というのは、育てる上で大きな喜びになります。

長寿梅
長寿梅

「赤」と「白」どっちを選ぶ?

長寿梅には大きく分けて2つの種類があります。

1. 赤花(あかばな)長寿梅

一般的に「長寿梅」といえばこちらを指します。 鮮やかな朱赤色の花が咲き、緑の葉とのコントラストが抜群に美しいです。 性質は非常に強健で、成長も早く、初心者の方にはまず赤花をおすすめします。

2. 白花(しろばな)長寿梅

その名の通り、真っ白な花を咲かせます。 赤花に比べて清楚で上品な雰囲気がありますが、成長はやや遅く、幹が太りにくいという性質があります。少し玄人好みの品種と言えるでしょう。

長寿梅
長寿梅

育て方の基本:とにかく「水」が好き!

長寿梅を枯らす原因のNo.1は「水切れ」です。 ボケの仲間は、盆栽の中でもトップクラスに水を欲しがります。

1. 水やり

「土が乾く前」にあげてもいいくらいです。

  • 春・秋: 1日1〜2回
  • 夏: 1日2〜3回(絶対に乾かさない!)
  • 冬: 2〜3日に1回

水が切れると、すぐに葉が黄色くなってパラパラと落ちてしまいます。 (※ただし、長寿梅は生命力が強いので、一度葉が落ちても、水をあげ続ければまた新しい葉が出てくることが多いです。諦めずに水をあげてください)

2. 置き場所

日当たりと風通しの良い場所を好みます。 日光に当てることで花付きが良くなります。 ただし、夏の西日と、冬の冷たい乾いた風(空っ風)は苦手です。冬場は鉢土が凍らないよう、ムロや軒下に取り込んで保護してあげましょう。

3. 肥料

年に何度も花を咲かせるため、エネルギー消費が激しい木です。 春(4〜6月)と秋(9〜10月)に、月1回ペースで固形肥料をしっかり与えてください。 肥料が足りないと、葉の色が薄くなり、花が咲かなくなります。

剪定(せんてい):伸びたら切る!

長寿梅は成長が早く、枝が勢いよく伸びます(これを「徒長枝(とちょうし)」と言います)。 放置すると樹形がボサボサになるだけでなく、枝の中まで日が当たらなくなり、内側の枝が枯れてしまいます。

【剪定のコツ】

  • 時期: 真冬以外なら、ほぼいつでもOKです。
  • 切り方: 輪郭から飛び出した長い枝を、ハサミでパチンと切るだけ。
  • 花がら摘み: 咲き終わった花をそのままにしておくと、実(小さなボケの実)をつけようとして体力を消耗します。実を楽しむ目的がなければ、咲き終わった花は早めに摘み取りましょう。

長寿梅は「切れば切るほど小枝が増える」性質があります。怖がらずにどんどん切ることで、密度の高いガッシリとした木になります。

注意点:宿命の病気「根頭癌腫病」

長寿梅を育てるなら、これだけは知っておかなければならない病気があります。 それが「根頭癌腫病(こんとうがんしゅびょう)」、通称「根コブ」です。

ボケやバラ科の植物によく発生する病気で、根っこに「ゴツゴツした大きなコブ」ができてしまいます。 このコブができると、養分が奪われ、木が徐々に弱ってしまいます。

【対策と処置】

  • 見つけたら切る: 植え替えの時に、根にコブを見つけたら、ハサミやナイフで綺麗に削り取ります。
  • 消毒: 切り口には癒合剤や、木酢液などを塗って消毒します。
  • 土を捨てる: コブの原因は土の中の細菌(バクテリア)です。病気が出た鉢の土は再利用せず、すべて捨ててください。そして、ハサミもしっかり消毒しましょう。

「長寿梅にコブは付きもの」と言われるほどよくあることですので、見つけても焦らず処置すれば大丈夫です。

まとめ:小さな鉢で愛でる「不老長寿」

小指ほどの太さの幹でも、荒れた樹皮(荒皮)を見せ、老木のような風格を漂わせる長寿梅。 その渋い姿から、可憐な赤い花がポッと咲く様子は、生命の力強さを感じさせてくれます。

「長寿」という名前にあやかって、自分自身の健康を願いながら育てるもよし。 大切な人の末永い幸せを願って贈るもよし。 丈夫で、花も葉も美しく、名前も良い。まさに非の打ち所がない、最高の盆栽です。

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