【品種解説】五葉松の隠れた名品「赤石五葉松」とは?特徴と育て方のコツ

根上りの赤石五葉松:盆栽妙より
根上りの赤石五葉松:盆栽妙より

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盆栽の世界に足を踏み入れると、必ず耳にするのが「五葉松」です。 黒松が「男松(おまつ)」と呼ばれる力強い木であるのに対し、五葉松は「女松(めまつ)」と呼ばれ、繊細で優美な葉が特徴です。

その中でも、特に通好みの美しさを持つ「赤石五葉松(あかいしごようまつ)」について、その魅力を深掘りしてみましょう。

まずは基本!「五葉松」ってどんな木?

赤石五葉松輸出振興組合より
赤石五葉松輸出振興組合より

赤石について知る前に、まずは五葉松全体の基本をおさらいしましょう。

葉っぱが「5本」セット

名前の通り、針のような葉が5本セットで束になっています(黒松は2本セット)。 このため、黒松よりも葉が密に見え、ふんわりとした柔らかい印象を与えます。

成長がゆっくり=手入れが楽

五葉松は成長スピードが非常に穏やかです。 一度形を作ると崩れにくく、頻繁な剪定が必要ないため、「最も管理が楽な盆栽の一つ」として初心者におすすめされています。

五葉松には「ブランド(産地)」がある

実は五葉松は、自生している山や地域によって葉の長さや色が微妙に異なります。 盆栽界では、これらを産地名で呼び分ける文化があります。

  • 那須(なす)五葉松:栃木県産。葉が短く太いのが特徴。
  • 吾妻(あずま)五葉松:福島県産。銀色がかった葉が美しい。
  • 宮島(みやじま)五葉松:広島県(厳島)産。葉が短く、八房(やつふさ=芽がたくさん出る)になりやすい。
  • 石鎚(いしづち)五葉松:愛媛県産。四国五葉松の代表格。

今回の主役である「赤石五葉松」は、この中の「四国・石鎚系」に近い、愛媛県の名品です。

「赤石五葉松」の特徴

「赤石五葉松」は、愛媛県の東赤石山(ひがしあかいしやま)周辺に自生していた五葉松の系統です。 四国の厳しい岩山で育ってきたため、以下のような素晴らしい特徴を持っています。

葉の色ツヤが良い

赤石五葉松の最大の特徴は、葉の美しさです。 濃い緑色をしており、葉に独特の「光沢(ツヤ)」があります。また、葉の長さは短すぎず長すぎず、バランスの良い優雅な姿をしています。

幹肌が荒れやすい(古色が出る)

荒れた幹肌
荒れた幹肌

盆栽では、幹がガサガサに荒れているほど「古い木」として価値が高まります。 赤石五葉松は、比較的若いうちから幹の皮がめくれやすく、短期間で「何十年も生きたような風格」が出やすい品種です。

芽吹きが良い

生命力が強く、新しい芽(胴吹き芽)が出やすいため、枝作りがしやすいのも魅力です。初心者でも「ここにもう一本枝が欲しいな」という時に作り込みやすい木と言えます。

初心者でも失敗しない!赤石五葉松の育て方

基本的には丈夫な木ですが、以下の3点を守ることで、より美しく健康に育ちます。

水やりは「乾いたらたっぷりと」

五葉松は、根っこが常に湿っている状態を嫌います。 土の表面が白く乾いているのを確認してから、鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりとあげてください。 「毎日なんとなくあげる」のはNGです。メリハリが大切です。

日当たりと「風通し」

太陽が大好きですが、それ以上に「風通し」が重要です。 葉が密集しているため、風が通らないと内側の葉が蒸れて枯れてしまいます(これを「蒸れ」と言います)。 棚の上など、風が抜ける場所に置いてあげましょう。

肥料は控えめに

成長がゆっくりなので、肥料をあげすぎると葉が長く伸びすぎてしまい、締まりのない姿になります。 春と秋に、有機肥料(油かすなど)を少量置く程度で十分です。


まとめ:赤石五葉松は「育てる楽しさ」が詰まった木

赤石五葉松は、五葉松の中でも「葉の美しさ」「持ち込み(年数)による変化」の両方を楽しめる素晴らしい品種です。

  • 五葉松は5本葉で優雅、手入れが楽。
  • 赤石五葉松は愛媛県産で、葉のツヤと幹の古さが魅力。
  • 水やりは乾いてから。風通しを良くしてあげる。

「普通の五葉松もいいけど、ちょっとこだわりの一鉢が欲しい」 そんな時は、ぜひ赤石五葉松を手に取ってみてください。そのツヤのある葉を見るたびに、愛着が湧いてくるはずですよ。

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