【整姿】裸の今がチャンス!落葉樹の「針金かけ」と「剪定」

2月の針金掛け お手入れ
2月の針金掛け

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冬の落葉樹を見て、「葉っぱがなくて寂しいな」と思っていませんか? 実は、私たち愛好家にとって、葉のない冬姿こそが「木の本質」と向き合える一番楽しい時間です。

葉が茂っている夏には見えなかった「不要な枝」や「不自然な曲がり」が、今は丸見えだからです。 春に美しい新緑を迎えるために、今しかできない「整姿(せいし=剪定と針金かけ)」のポイントを解説します。

※注意:梅や桜などの「花物」は、今切ると花が咲かなくなります。花を楽しんだ後の「花後剪定(4月頃)」まで待ってください。

なぜ2月に「整姿」をするの?

「春になって暖かくなってからじゃダメなの?」と思うかもしれませんが、2月に行うのには大きなメリットがあります。

1. 悪い枝(忌み枝)が発見しやすい 葉が重なっていると見逃してしまいがちな「交差している枝」や「内側に向かって伸びる枝」が、裸の状態だと一発で見つかります。これらを今のうちに整理しておくことで、春からの日当たりや風通しが劇的に良くなります。

2. 木へのダメージが少ない(剪定の場合) 木が休眠(または半休眠)しているため、枝を切っても樹液が流れ出しにくく、木への負担が最小限で済みます。

3. 針金がかけやすい 葉が邪魔にならないので、狙った通りに針金を巻くことができます。

ステップ1:剪定(せんてい)で引き算をする

冬の剪定
冬の剪定

まずはハサミを持って、不要な枝を抜いていきます。これを「忌み枝(いみえだ)の処理」と言います。 以下の3つを見つけて切るだけです。

  1. 交差枝(こうさえだ): 他の枝や幹とクロスしている枝。
  2. 逆さ枝(さかさえだ): 木の外側ではなく、幹の方(内側)に向かって伸びている枝。
  3. 車枝(くるまえだ): 一箇所から放射状に3本も4本も出ている枝(1〜2本残してあとは切る)。
忌み枝
忌み枝

⚠️ 【超重要】切ったら必ず「お薬」を! 冬の空気は乾燥しています。枝を切ったまま放置すると、切り口から水分が蒸発し、残したい枝まで枯れてしまう(焼け込み)ことがあります。

ハサミを入れたら、すぐに「癒合剤(ゆごうざい/トップジンやカットパスターなど)」を塗って傷口を塞いでください。 これが枯れ込みを防ぐ鉄則です。

※モミジの注意点: 暖かい日だと、切った瞬間に水(樹液)がポタポタ垂れてくることがあります。その場合はすぐに癒合剤で蓋をして、樹液の流出を止めてください。

傷口の保護
傷口の保護

ステップ2:針金かけで足し算をする

余分な枝を切ったら、残した枝に針金をかけて、向きや角度を微調整します。

針金掛け
針金掛け

⚠️ 2月の針金かけ「最大の注意点」 冬の枝は、水分が少ないため非常に硬く、折れやすいです。 春や夏のようにグニャグニャ曲がりません。無理に曲げようとすると「バキッ」といくので、以下のコツを守ってください。

  • 「曲げる」より「下げる」 複雑に曲げるのではなく、「上に向いてしまった枝を、水平に下げる」くらいの優しい矯正にとどめるのがコツです。
  • 指でマッサージする いきなり曲げず、曲げたい部分を指で揉んで少し慣らしてから針金をかけると、折れにくくなります。

植え替えをする年はどうする?

ここで一つ重要な判断があります。 「今年、植え替えをする予定の木」には、強い針金かけをしないでください。

  • 植え替え = 根の手術(大ダメージ)
  • 針金かけ = 骨格の矯正(ストレス)

これらを同時に行うと、木が弱ってしまいます。 植え替えをする年は、「不要な枝を抜く剪定(根とのバランス調整)」だけにとどめ、負担のかかる針金かけは来年に回すのが安全策です。

まとめ:春の美しいシルエットを作るのは「今」

美しい盆栽とは、葉がない状態でも美しいものです。 これを「寒樹(かんじゅ)の美」と呼びます。

2月の作業は、美容院で言うところの「カットとパーマ」です。 ボサボサのまま春を迎えるか、スッキリ整って春を迎えるか。 今のちょっとした一手間で、新芽が出た時の美しさが10倍変わりますよ!

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